たぬきの尻尾Ⅴ

「人間五十年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり」

 

能の「敦盛」の一節です。

天上(永遠)の世界から見たならば、この地上界で生きる人生などまさに一瞬、、、夢幻のようなものだ、、、、というものです。

 

天上(永遠)の世界から、縁あってこの地上に生を受けたなら、お前はその一瞬の舞台でどんな舞をまって見せるのか、、、?

 

何か覚悟を迫られる、気迫のようなものが感じられます。

人生を「今だけ、カネだけ、自分だけ」という狭い視点で見ていません。

たぬきは、こういう人生観が大嫌いです。

天とか、神仏、永遠という観点から人生や命を見つめるのことが、、、とにかく嫌いです。

 

心に一本、ビシッと筋が立ってしまうからです。

 

それで、、、たぬきは、目に見えないものなど非科学的だよ!

神仏なんて迷信だよ!

時代遅れの話をするなよ!などと言って

信仰心、伝統性、古き良き精神を否定します。

「ずらし」と「煽り」、、、たぬきの常套手段です。

 

目的は、心の軸(骨)を抜くことです。

 

あなたが今、目の前に見えるものが全てだよと言いたいだけなのです。

 

つまり、儲かる儲からない。勝ち組負け組。右か左か?などの平面的な価値観の中であなたをコントロールしたいのです。